2024春の高校生インターン3日目
2024年 03月 12日
藤井まな世田谷区議会議員のもとでインターンをさせていただいている弘中です。本日が高校生インターンの最終日となりました。今日は7時半から芦花公園駅前で2日目と同じように区政レポートの配布をする予定でしたが、雨により急遽中止となりました。2日目の千歳烏山駅前での配布との比較をしてみたかったので個人的には少し残念でした。集合は9時半に世田谷区議会となり、2日目に引き続き予算特別委員会の傍聴を行いました。午前中と午後のはじめの数時間は議員控室で郵送のためのラベル貼りと政務活動費のエクセルへの打ち込みを行いながらテレビの中継にて、午後は区議会場にて、傍聴を行いました。今回の内容は福祉保健委員会所管のものでした。「福祉保健」とあるようにその対象は幅広く、動物保護、癌や認知症などの病気や障害のある方への支援、就労支援、保育、防災などなど多岐に渡りました。どれも生活に直接関わることなので興味を持って聞くことができました。さて、これで昨日も合わせて2日間、議会(予算特別委員会)の傍聴を行いましたが、これを通じて3点考えたことがあります。1点目は区側の政策の執行能力の低さです。昨日も今日も多くの議員の方が口にされていたことですが、何度議員が指摘しても、いくら月日が経っても、それが区の実行に移るのは難しいようです。もちろん、色々な議員が色々なことを言うので、実行に際しては優先順位をつけなければならないでしょうし、また予算にも限りがあるのですぐに実行に移せるものではないのは理解できます。しかし、傍聴をして感じたのはそれ以前の問題です。まず、区の方々は本音を話していないような気がしました。たとえば、今日の委員会の中では補償を累進制にしてはどうかという議員の提案があり、それに対して、区の方からは予算からそれは難しいという旨の答弁がありました。これは(議員の方も指摘されてしましたが)、理由にはなっていません。本当はどんな障害があってできないのか、その本音を話さなければ、議論は停滞するだけだと思います。その場しのぎのもっともらしい答弁を作るだけが仕事ではないはずです。とはいえ、区の方々が職務の怠慢をしているかと言えば決してそんなことはなく、むしろ必死に改善しようと努力されている様子が見ているだけでも伝わってきました。見るからに疲労困憊の方もいらっしゃったほどです。執行能力の低さの理由はここにもあると思います。つまり、業務が多く、必死の努力が効率的に反映されていないということです。そして、この「効率性」に関しては議員の方々も含め、議会運営全般に言えることだと思います。これは私が考えた2点目のことでもあります。そもそも今回の予算特別委員会のように議会で区の職員を呼び出して質疑をすることにはどのような意味があるのでしょうか。ほとんどの議員の場合、あらかじめ区の担当の方と打ち合わせをされているようです。この場合、質問をする議員とそれに答える区側の間ではすでに議論が済まされているわけですから議会での質疑には他者(他の議員、その他傍聴をする一般の人など)に問題提起する意味があると言えそうです。しかし、実際の議会では、どうやら一語一句話を聞いている議員の方はそれほど多くはないように見受けられましたし、実際、予め定まった原稿の棒読みを集中して聞くのは困難なことです。したがって議会で答弁する本来の意味は失われていると思います。一方、基本打ち合わせなしの議員もいらっしゃいます。これは議論の活性化という面では先ほどと比べて大いに効果がありそうです。しかし、区の方々からしてみれば、業務が増えるわけで、負担になってしまいます。区の方々の負担が増えれば先ほど述べたようにその執行能力の低下にもつながり悪循環です。このように議会運営は効率的であるとは言い難い状況にあり、改善が必要だと感じました。ではどのような改善が可能でしょうか。これが私が考えた3点目のことです。たとえば今回の予算特別委員会の場合。これは委員会の所管ごとに分かれて行われていますが、その内容はさらに細分化されます。(先に述べたように、今日の「福祉保健」が多岐に渡ったのはその一例だと思います。)一方、その進行方法はそれぞれの会派がその委員会所管の広い範囲内でそれぞれ区側に対して質疑や要望を行うというものです。この方法では当然答弁に重複が出ますが、重複が出てもバラバラのタイミングで出るのでそれに気づきにくいです。これは議会が効率的に進んでいるとは言えませんし、議論の進行もわかりにくいものになってしまいます。そこで私が考えたのは、委員会所管の中でもさらにトピックを設けて、そのトピックの中で会派ごとに質疑、要望を行うというものです。こうすれば、重複が出ても連続しているので気づきやすく、またそれによって会派の主張の違いもはっきりとします。トピックを指定するのでいま何を話しているのか、議論の進行もわかりやすくなります。もちろん、私が述べたことは素人のただの思いつきでしかありません。しかしもっと議会の効率的な運営は議論される(おそらくすでにされているのでしょうが)べきだと思います。以上がインターン3日目の私の感想になります。最終日ということもあって話が長くなってしまいました。出過ぎた発言もあったかと思いますが、一高校生が政治家インターンを通して感じた、ありのままの意見ということでご理解いただけたら幸いです。またこれにて春の高校生インターンは終了となりました。インターンとして3日間受け入れてくださった藤井まな議員に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。
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by setagaya-mana
| 2024-03-12 22:12